ザ・ゴール / The Goal(コミック版)の感想です
この本の帯を見ると
- 1000万人が読んだ世界的ベストセラーがついにマンガ化
- 「ザ・ゴール」のエッセンスがこの1冊でスッキリわかる
- 日本人が読むべき伝説の書
と書いてあります
ちなみに「ゴール」とは「目標」のことで、「企業の目標」は「お金儲け」。
本書は、現状を正確に理解し、最適化を行うことで目標=お金儲けを達成するhow to本となります。
本書は「ザ・ゴール」というビジネス書の内容を、わかりやすく日本の企業を舞台に実践していくコミックです。
なのでコミックではない原作もありますが、私はコミック版を選択しました。
理由は
- コミック版のほうがエッセンスをすばやく理解できる
- 半日で読み終わる
- 先に読んだアウトプット大全で、文字よりも画像(絵や写真)のほうが記憶に残りやすいと知った。(これが一番の理由です)
さらに、この「ザ・ゴール(コミック版)」には「ザ・ゴール2(コミック版)」があります。
登場人物は若干変わりますが、主人公や主要メンバーは同じで続編のため、「ザ・ゴール(コミック版)を読み終えた人(理解した人)向けになっています。
上下巻と理解したほうが良さそうですし、「ザ・ゴール(コミック版)」を読み終えたころには「ザ・ゴール2(コミック版)」も読みたくなる。さらにコミック版ではない原作も読みたくなると思います。
ザ・ゴールのみどころ
この本のテーマは
制約理論 / TOC (Theory of Constraints)という全体最適のマネジメント理論の紹介
業績不振により工場を3ヶ月後に閉鎖すると上司に言われた工場長(主人公)が、恩師のアドバイスをもとに、理解ある仲間と協力して、どんどん問題を解決しながら成り上がっていくサクセスストリーです。
スポーツマンガによくある以下のようなストーリーの中に制約理論(TOC)を織り交ぜており、サクサク読めるマンガとしても楽しい仕上がりです。
- とてつもない問題にぶち当たる
- 悩み絶望的になる
- 昔の恩師(指導者)に再開する
- 恩師からヒントをもらいならが考え・実行・一つ一つ問題をクリアしていく
- 理解者が増え、みんなの力をあわせる
- 敵だと思っていた人が突然いい人になる
- すべての問題を解決し、到底達成できないと思っていた目標をクリアする
- 出世する
私のスマホは6.3インチディスプレイですが、マンガの場合は縦の長さより横の幅のほうが読みやすさに影響します。
通常、画面の上下は黒いデッドスペースになりますが、ズームすると全画面で表示されますので、不便には感じませんでした。
雄一、満員電車では片手しか使えないときがあるので、ズームしづらいですね。
ザ・ゴールを読んだ感想(書評)
今までの私
自分の効率をあげることに集中していました。
何のために働いているのか、明確に意識していませんでした。
良い仕事をしたいと思っていたが、スループットを強く意識していませんでした。
※スループット・・・販売を通じてお金を作り出す割合
ザ・ゴールが教えてくれたこと
私の仕事は工場生産ではないのですが、上流部門があり、下流部門があることからこの制約理論が当てはまることに気づきました。
自分も部署が業務全体のボトルネックになっていると気づきました。
「ザ・ゴール」は工場再建をテーマしているが、制約理論によるマネジメントは業務改善そのものであり、大抵の企業で実践可能な理論であると気づいた。
私は近年話題の働き方改革や、残業時間削減など部門の業務改善を担当しています。
これまでは、自分の経験をもとに「もっと効率をあげられる方法」の実践や「業務のワークシェアリング」など単一作業の改善に注力してきました。
これは、「ザ・ゴール」で取り上げられている全体最適ではなく、個別の業務に目を向けたものです。
確かにこれらの改善は見た目改善度が高く、直属の上司からも評価されやすい傾向にあります。しかし、会社全体では微々たるもの。細かい積み重ねも重要ですが、部門間を超えた全社的な改善でなければ、全体最適やスループットの増加か見込めません。
会社の役員はよく「部長目線で仕事をしろ」といっています。
その意味がわかってきたように思います。
実践してみようと思ったこと
私の社内的立場では会社全体は重すぎます。今、事業部の収益に大きく関わるプロジェクトの企画を行っており、「金を稼ぐこと」「全体最適」を強く意識した資料を作るよう心がけています。
「顧客満足」や「社会貢献」も重量ですが、それは金を稼げているからこそできること。
「金を稼ぐこと」という企業の本質を満足できなければ、最終決定する経営層の理解を得られないのだと思えるようになりまいた。
是非、若い人にも読んでほしい。社内的ポジションで変える力がある人にも読んでほしい。
実用度 :★★★★☆(社内的ポジションによる)
おすすめ度 :★★★★★
わかりやすさ :★★★★★
電子書籍向き度:★★★☆☆
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